GOD? OUR NATION? YOU? OR ME?
『ベルセルク 黄金時代篇III 降臨』のブルーレイ&DVD発売を記念して、
新宿バルト9で、STUDIO4℃製作のアニメ4本をオールナイトで上映するという
イベントがございまして、もちろん!行ってまいりました!!!
何度も言っているけど、わたしはハタチ過ぎるまで全然アニメに興味がなくて、
映像に関して言えば、ドラマ、バラエティ、映画(主に邦画)ばっかりで、
だから仕事を選ぶ時も、アニメはまったく選択肢になかった。
でも、初めて、アニメを映画館で見て「すごい!」って思ったのが鉄コン筋クリート。
初めて、アニメDVDを購入したのも鉄コン筋クリート。
原作独特の世界観が、映像になって動くと、こういう風になるんだって、
すごい感銘を受けた。
だから、ベルセルクが映画化するって聞いたとき、製作が4℃って聞いて、
ほんとうに嬉しかったし心から期待した。
しかも、グリフィスが櫻井さんでしょ。運命だと思った。笑
そして、去年、そんな映画ベルセルクを見て、
想像をはるかに超えるクオリティ、絵だけでここまでやれるのかと、
さらに絵が動いて演技するということの面白さ、凄さを教えてもらった。
アニメはここ数年たくさん見ているし、本当に面白いものが多いけど、
自分の中での一番上のレベルで「すごい」と思ったのは、
鉄コンとベルセルクのみで、そのどちらもが4℃の作品。
これは、4℃プロデューサーの田中さんにもお伝えしたのだけど、
だから、わたしにとって、4℃の作品ってのはすごく信頼できるし、特別なのです。
作品の上映の前には、ベルセルクの窪岡俊之監督、
鉄コン筋クリートのマイケル・アリアス監督、田中栄子氏、
あと、なぜか杉作J太郎さんと、司会はよっぴー、
という異常に豪華な面々でのトークショーが行われました。
STUDIO4℃は、ジブリで、トトロとかのラインプロデューサーをしてた田中さんと、
大友克洋軍団(スチームボーイとか、マインドゲームの森本晃司さん等)が中心となって、
「大人向けのアニメ」を「世界に向けて」作ってきた会社だと聞いて、
自分が何故こんなに4℃の作品を好きなのかがすごく納得できた。
子供の頃から子供向けのアニメが苦手だったし、
萌え系にも、女の子向けのイケメンハーレム系についてもまったく興味がない。
実験的で革新的で重厚な世界をじっくり作っていこうというこだわりがあるからこそ、
わたしは魅力をこんなにも感じているのだな、と思った。
窪岡監督も、4℃について、
「とがった作品を作っている会社というイメージがある。
実際、スタッフの粘りがすごく、こちらがついていくのが大変なほど。
自分が時間の制約の関係で諦めた部分も、
自分の知らないところで、スタッフが勝手に(より良いものを作ろうと)直していたりする」
と言っていて、
マイケルアリアス監督も
「実験的で、面白いものを作ろうという気持ちがすごい」
と。
制作スタッフの意識がすごいんだろうなぁ。
いやぁ、現場は・・・・・・・大変そうだね。苦笑(ヽ'ω`)
田中さんが、「海外に比べ、日本は自由なんです」と言っていてナルホドと思った。
日本は考えたら、色々本当に規制がないよね。
人種問題も宗教問題も関係ないし。
日本はクリエイティブ環境として、とても恵まれている島なんだな。
さて、トークショーが終わると、ベルセルクPartⅢ~降臨~の上映。
いやーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー、
何度見ても・・・・・きっつい。肉体的にも精神的にも持ってかれるね・・・・・
悪夢。
これ以上の悪夢はない。
しかも、それをあんなに圧倒的な映像で見せ付けられるのだから。
ちなみに、ベルセルクの効果音は全部リアルに録音したらしい。
甲冑がガシャガシャいうのも剣がぶつかり合うのも全部、生音。
どういうことよそれ!???
どんだけ手間がかかってるんだよ・・・・・ホントすごい。
お次は鉄コン筋クリートです。
懐かしいなぁ。もう7年前だって。
マイケルアリアス監督は鉄コンはもうずっとアニメ化したいと思っていたのだって。
曰く、
「音もすごくこだわってる。音楽だけで世界が成り立つように作っているし、
役者さんの演技も素晴らしい。
そこについてはあんまり言われないんだけど、是非注目してほしい」とのこと。
役者さんの芝居は、凄いよ。
みんなすごいけど、やっぱり二宮はうまいよ。天才。
あれだけ良い芝居してるのに、あの人、
「アテレコに慣れてなくて、言われたこと以上のことができてなかった」
って反省してるんだから。
本来であればあれ以上を持ってこれるってことでしょ?
ほんと・・・アイツどんだけなんだよ。
お次は、マインド・ゲーム。
実写との融合も、独特の世界観もすごいな、とは思いつつ、
わたしは大阪モノが本当に苦手なんだな、と痛感したね。
関西弁も、関西のノリ(笑い)も、あと吉本芸人も嫌いだ。
おかげで、少しノりきれませんでした。
最後は、MEMORIES。
これはね、本当に見たかったやつなの!!!
でもって、すんごかった。すんごかった!!!いやぁ、これはすごい!
特に「彼女の想いで」は大好きだなぁ。
(3つの作品からなるオムニバスなのです)
未来の、宇宙にある、謎の遭難船で、過去に囚われた女性を描いた作品。
千年女優とかパプリカの今敏さんが脚本で、さらにびっくり!!
豪華・・・・・
他2作品も面白かった。
本当に、尖ってるし、こういうことをやっている、やれている、しかも20年前に!
そういう日本ってすごい。誇りに思うし、
これからも、作っていくべきだし、
作っていこう、っていう気持ちを、クリエイターは持っていなきゃいけないよね。
ちなみに、これはフィルム時代の作品だから、
今のようにデジタルでパパッとというわけにはいかなくて、
しかもワンカット長回し、なんてのをやったから、
(おそらく「大砲の街」のことだと思われる)
体育館を借りて、一週間くらい延々と床に1ミリの狂いもなく絵を並べて、
そして撮影して、ってやって、全部で三週間くらい掛けたって言ってて、
仰天。もう、ほんと仰天。
しかもそれで途中ミスったらまた一からやり直し。
すごい・・・・・・・すごい労力・・・・・・・・
わたしは結局クリエイターにはなれない。
制作をしていても、目の前のことでていっぱいで、
新しいことに憧れはあったとしても、
困難なことより、一分でも多く眠りたい、って思ってしまうような人間だから、
現場にいるべきじゃないって本当に思うのね。
こういう人間は、絶対に「生み出す」場所にいちゃいけない人間なんだよ。
だからこそ、今回見た作品の裏側を垣間見て余計に尊敬するし、
何より、作品が絶対的に面白くて。
本当に、すごいです。
なお、今回の上映は、フィルム作品はきちんとフィルムで、映写機を使った上映でした。
(鉄コン以降は全部フィルム)
今はもう、映写機自体がほとんどなくて、どこの映画館もデジタル化されていて、
そういう場合、フィルム作品はブルーレイを大画面で映すしかないんだそうです。
でも、今回はフィルムの味を体感できて。
もうそういうチャンスもなかなかない時代になってきたからこそ、
そんなところも、嬉しい要素のひとつでした。
あと、トークショーの終わりに、抽選会があって。
クジ運が皆無のわたしはもちろん何も当たらなかったけど、
隣の席のお兄さんが、鉄コンのフィルムが入っていたケースをゲットしていて!!
超羨ましいので、見せていただいちゃいました。
お兄さん快く見せてくれた。ありがとう!
本当に、充実した夜。
晴れ晴れとした気持ちで朝ごはんを食べて、帰宅しました。
本当にこんなイベントをやってくれた4℃に感謝!!!!!!!
ちなみに、来場者プレゼントでベヘリットのお面もらいました。
こわい・・・・きもい・・・・・笑
知ってる?べっちー(ベヘリット)の好物は、チーズなんだよ。(パック談)
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